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仙台高等裁判所秋田支部 昭和54年(ネ)32号 判決 1980年12月10日

主文

一  本件控訴を棄却する。

二  控訴費用は控訴人の負担とする。

三  原判決主文第一項を次のとおり更正する。

「控訴人は被控訴人に対し、被控訴人が施行中の土地改良事業に係る昭和四六年三月一四日の換地計画につき同意をせよ。」

事実

一  申立

(控訴人)

1  原判決を取消す。

2  被控訴人の請求を棄却する。

3  訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。

との判決を求める。

(被控訴人)

主文同旨の判決を求める。

二  主張

当事者双方の事実上の主張は、次のとおり付加・訂正するほかは原判決事実摘示のとおりであるから、これを引用する。

(被控訴人)

(一)  原判決二枚目裏七行目の「換地計画」の次に「(乙第一二号証)」を加える。

(二)  原判決五枚目裏四行目の(被告の主張に対する原告の反論)第一項を次のとおり改める。

一1  第一項の事実は認める。

2  第二項冒頭の事実は否認する。控訴人には同意を拒否する正当な事由が存在しない。

3  同項の1については、第二項に述べるとおりである。

4  同項の2については、控訴人指摘のような不公平な取り扱いはなされていないから、控訴人の主張は失当である。

三  証拠関係(省略)

理由

一  当裁判所も、控訴人には本件換地計画に同意すべき義務があるものと認めるものであるが、その理由は、次のとおり付加・訂正するほか、原判決理由第一の説示と同一であるから、これをここに引用する。

1  原判決七枚目表八行目に「義務ずける」とあるのを「義務づける」と、同裏三行目に「根拠ずける」とあるのを「根拠づける」とそれぞれ改め、同五行目の「土地改良法」の次に「において同法」を加える。

2  同八枚目裏三行目の「信義則上の義務」から同七行目の「右のような」までを削除する。

3  同九枚目表二行目に「被告本人尋問(第一回)」とあるのを「原審(第一回)および当審における控訴人本人尋問」と改める。

4  同七行目の冒頭に「原審証人新山日出男の証言およびこれにより真正に成立したものと認められる甲二四号証」を加える。

5  同八行目に「同人と佐藤忠一との間で」とあるのを「同人代理人新山完蔵と佐藤忠一代理人である控訴人との間で」と改める。

6  同一〇行目に「知事」とあるのを「稲川町農業委員会」と改める。

7  同裏五行目に「一八号」とあるのを「一八号証」と、同八行目に「被告本人の尋問(第一、二回)」とあるのを「(原審(第一、二回)および当審における控訴人本人尋問」とそれぞれ改める。

8  同一〇枚目表六行目の「耕作したが」の次に「(控訴人は、原審(第一回)において余剰地をくれるというので耕作していた旨供述するが、原審における被控訴人代表者尋問(第五回)の結果により真正に成立したものと認められる甲四八号証によると右余剰地は昭和四四年八月一八日の臨時総会において入札により処分されていることが認められるので、前記供述は採用できない。)」を加える。

9  同九行目の「被告は」の次に「昭和五一年九月二七日に同月二五日贈与を原因とする所有権移転登記手続を経由して」を加える。

10  同裏一行目の「いわば」から同三行目の「上も」までを「控訴人の右所有権取得により前記瑕疵は治ゆされたものというべく」と改める。

11  同一一枚目表八・九行目の括弧部分を削除する。

12  同裏二行目の「一一」の次に「成立に争いのない乙一二号証」を加える。

13  同五行目の「当らない」の次に「(しかもこれに対する配分は、右実測面積より少ないのである。)」を加える。

14  同六行目の「主張するが、」の次に「原審における被控訴人代表者尋問(第四回)の結果により真正に成立したものと認められる甲四五号証、前顕甲四八号証」を加える。

15  同九行目に「(第六回)」とあるのを「(第三、四、六回)」と改める。

16  同一二枚目表七行目の「悪い土地」の次に「(一二四六平方メートル)」を加え、同行から八行目にかけて「同人が落札したから」とあるのを「同人の息子徳治が落札したものを同人への配分に加えたもの」と改める。

17  同一〇行目に「事業」とあるのを「事実」と改める。

二  当裁判所も委託料、弁護士費用および賦課金についての被控訴人の請求はいずれも理由があるものと考えるが、その理由は原判決理由第二、第三の説示と同一であるから、これをここに引用する(ただし、原判決一二枚目裏七行目に「原告本人尋問」とあるのを「被控訴人代表者の尋問」と改める。)。

三  以上のとおりであるから、原判決は相当であつて、本件控訴は理由がないのでこれを棄却することとし、訴訟費用の負担につき民事訴訟法九五条、八九条を適用し、なお、原判決主文第一項には明白な誤謬があるので同法一九四条によりこれを更正し、主文のとおり判決する。

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